Blog『新宿通り・若旦那通信』

“新宿通りの若旦那”こと、新宿・甲州屋呉服店の志村郷親が、「着物」や「和文化」、日々の仕事のことなどについて語ります。

【若旦那奮闘記②】驚きの連続!大変だった入社後の日々

こんにちは。
新宿通りの若旦那こと、
志村郷親です。

暑い日が続いておりますが、
いかがお過ごしでしょうか?

熱中症などくれぐれもお気を付けて
お過ごしください。

さて、先週の続きです。

前回のメールでお話したように、
運命的な出来事を経て、
私は、甲州屋呉服店に
入社することになりました。

やるしかない!
と、いざ呉服屋の世界に
飛び込んだわけですが、
始めは本当に驚きの連続でした。

まず、何にびっくりしたのかというと・・・

それは、甲州屋が、
ひたすら「アナログの世界」だった
ということです。

私は学生時代、ゲームソフト店で
バイトしていたことがありました。

ですので、POS等を使えば、
在庫や顧客データを簡単に確認できる
ことぐらいは分かっていました。

ところが、甲州屋では、
当時、全部手書きで帳簿を
付けていたんですよね。
(店にコンピュータを使える人が
いなかったということもありますけど)

これには私も驚きました。

帳簿用のノートというものを
初めて生で見ました。

これってどういうことなのかというと、
何か調べものをするときは、
基本、全てのノートを見る
必要があるわけです。

しかもノートやファイルは
一冊に綴じられる枚数に限界があるため、
年度や月日をラベルでいちいち確認しながら
調べる必要がありました。

なんてこった、、

突然、仕入先やお客様から
問い合わせがあったときは、
アタフタしてしまって本当に焦りました。

さらに、当然のことながら、
商品のことがさっぱり分かりません。

何せ、一つ一つモノが違います。

どれをとっても同じ商品というものは
ありませんので、いきなり
「こういうもの出して」
と言われても私にはさっぱりです。

当然そのような環境ですので、
マニュアルなんていうものはありません。

社員全員、勘を頼りに動いていました。

が、駆け出しの私に勘などありませんので、
当然、いちいち誰かに聞かないと
動けないわけです。

ゲームソフト店でのバイト経験があったので、
多少は店頭で動けるんじゃないか
と思っていましたが、
そのような自信はすぐに打ち砕かれ、、

「とんでもない世界に
来ちゃったかもしれない・・・」

と不安に思う日々がしばらく続きました。

悶々と過ごす中、
転機が訪れたのは、
少し年月が過ぎた後になります。

どんな転機があったのか?

それはまたの機会に
お話しさせていただきますね。

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