「着物警察」とは?呉服屋が解説②
こんにちは!
“新宿通りの若旦那”こと、
甲州屋の志村郷親です。
先週は、東洋経済オンラインの記事で「着物警察」という単語を初めて知って、とても驚いたというお話をさせていただきました。
今回は、その話の続きです。
記事によると、「着物警察」と呼ばれる年配の女性について、「着物の着方をチェックできる知識を持つ年配の女性が、一定数いる。(中略)一定数いる、というか、むしろ増えている」と解説しています。(記事では同時に、「着物(和服)で外出する若い女性が、一定数いる。むしろ増えた。」とも指摘しています。)
ただ、呉服屋である私の感覚からすると、「着物警察」は、ホントにごくごく一部の人に限られた話なのではないかとも思います。
どうしても悪い話というのは目立ちますので、そのような一部の方がクローズアップされてしまう。それは、今回に限った話ではないですよね。
当店のお客様について言えば、確かに、最近街で若い女性をはじめとして着物を着る人が増えてきている、とおっしゃるお客様は多くいらっしゃいます。
また、着こなし等が気になってしまう、というお客様のお話もよく聞きますが、実際に声をかけて直してあげたりすることは頼まれない限りはやらない、との声が多数です。
さらに記事によれば、歴史的な背景として、着物市場が縮小していく中で、着物業界の多くの企業が高級化路線に舵を切り、後付で、様々なしきたりやルールができたことから、着物警察が跋扈(ばっこ)するようになったということが解説されています。
確かに、ある意味正しい側面もありますが、市場が縮小し始めた時の時代背景を勘案すると、あの当時では、あながち間違った戦略でも無かったかのように思えます。
なぜかというと、世の中がバブルで浮かれていた時代に、既に、着物市場は縮小し始めていたからです。
詳しくは、次回に続けます。
追伸
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