今更ながら「帯揚げ(おびあげ)」のお話。
こんにちは!
“新宿通りの若旦那”こと、
甲州屋の志村郷親です。
11月に入りました!
何だか暖かい日が続いたせいか、あと2カ月で今年も終わりという実感がまだ湧かないのは私だけでしょうか。
ただ、最近はようやく関東も冷えるようになってきて、さすがに半袖では厳しいですね。
某暖か素材の出番が近づいてきているような気がしている今日この頃です。
日も短くなってきていまして、17時頃になると日没で暗くなりますので、週末等、お出かけの際には気を付けていただければと思います。
また、引き続き体調を崩しやすい気候ですので、お体に気を付けながらお過ごしいただければと思います!
(七五三やお酉様等、秋のイベントシーズンに入っておりますので…)
さて、先週から、着物を着る時の悩みどころの一つである小物について取り上げさせていただいております。
先週は、「今更ながら小物のお話」シリーズの第1回目ということで、「帯締め(帯〆)」のお話をさせていただきました。
第2回目となる今回は、「帯揚げ(おびあげ)」について触れてみようと思います。
私共甲州屋に来られるお客様は十分ご存知かと思いますが、最近は初めて着られるお客様や、久々に着られるお客様などから小物の相談をされることが多いので、是非お付き合いいただければと思います!
では、「帯揚げ(おびあげ)って何?」というところからお話しさせていただきますね。
帯揚げ(おびあげ)とは、帯を結んだときに正面から見て帯の上の部分からチラリと見えている布のことを言います。
なぜ帯揚げ必要かと言いますと、まず、帯をお太鼓結びにする際に、帯枕(おびまくら)という帯の後ろのお太鼓の部分を裏側からふっくらと立たせるために使う、文字通り小さな枕状のものがあるのですが、その帯枕がそのままむき出しのままだと格好が悪いのが一つ。
また、帯枕の紐を結んだ上から更に帯揚げで包んで結んであげることで、お太鼓がしっかりと維持されます。
加えて、帯揚げがチラリと見えることで、形が整った奇麗な見栄えになります。
さらに、帯との組み合わせにより、華やかさや、シュッと引き締まった見栄えを演出することが出来ます。
最近では、帯とのコントラスト効果を狙い、お太鼓が必要のない浴衣の半巾帯でも、また、帯枕を必要としない着付けの際にも、お洒落ポイントとして帯揚げを使われる方が多くみられます。
続いて、帯揚げの種類と、どんな時にそれらを使い分けるか、についてです。
フォーマルでも、黒留袖(くろとめそで)のように、親族側としての結婚式に出席するときは、ほとんどの場合、白で地模様のあるものを使います。
逆に、喪服の場合は黒一択ということになります。
パーティー等で着る訪問着や、付下げ、色留袖といったフォーマルの場合は、ツルっとした綸子という光沢の出る織り方の帯揚げを、帯の色や帯締めとの組み合わせで選んでいただければと思います。
フォーマル系で使う帯揚げは、光沢があって淡い色のものが殆どですし、フォーマル着用を想定して作られているので、濃い色のものはほとんどありませんが、濃い色のものは避けた方が良いと思います。
逆に、小紋や紬を名古屋帯と合わせるときに使う帯揚げは、濃い目の色のものが多く、種類も、縮緬(ちりめん)という撚りが強く織られた文字通り縮れた表面のタイプの生地が多いです。
こちらは、色が濃い目で、柄が付いているものも多くみられます。
初めての方は最初あまりピンとこないかもしれませんが、最低限のルールはこのような感じです。
後は、着物や帯、帯締めとの組み合わせで、帯揚げのコーディネートを楽しんでいただければと思います!
もし帯揚げ(おびあげ)についてもっと知りたいことやご不明な点などがありましたら、ぜひ、”新宿通りのきものコンシェルジュ”こと、当店の女将に聞いてみてください!
気になるコーディネートについてもご提案させていただきます!
最後に営業時間等についてのお知らせです。
現在、東京都には「まん延防止等重点措置」等の自粛要請等はございません。
それに伴い、私共甲州屋の営業時間も10:00~19:00と通常営業に戻させていただいております。
なお、引き続き、密回避のため、ご来店の際はご予約されることを推奨させていただいております。
ご予約はお電話またはメールにて承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください。
◆お電話
03-3341-3043
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 日曜日・祝日
また、状況の変化や行政等の方針の変化により営業時間等を変更することがありましたら都度お伝えしていきます。
次回もまたよろしくお願いします!
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当店では、草履、バッグ、巾着、帯締め(帯〆)、帯揚げ、足袋、下着、和雑貨など、着物・浴衣にお合わせいただく小物類をご用意しています。
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