着物を嫌いにならないための良いお店の見分け方②
こんにちは！
“新宿通りの若旦那”こと、
甲州屋の志村郷親です。
先週末は日中暖かい日もありましたが、日が沈んだ後の冷え込みが半端なく、久しぶりに刺すような寒さを体感したような気がします。
暖かい日もチラホラありますが、今週は冷え込むとの予報が出ておりますので、引き続き、暖かい恰好をして風邪を引かないように気をつけてお過ごしください。
さて、先週のブログでは、昨年末から今年にかけて沖縄県で起きた、いわゆる「ハレの日のトラブル」について触れました。
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二十歳の集いを巡る貸衣装トラブル 予期せぬ事態に巻き込まれた若者たちは門出の日をどのように迎えた｜Yahoo!ニュース
今回はその続きで、ハレの日が台無しにならないための、そして着物を嫌いにならないための、良いお店の見分け方のポイントをいくつか解説しようと思います。
なお、あくまで私がこれまでこの業界を見てきた中での傾向になりますので、全てが当てはまるとは限らないことは予めご了承くださいね。
お店の店主、または会社組織の場合は経営陣が、呉服業界に携わっていた過去があるか否か
最近の、特に振袖レンタル系のトラブルを起こす店や会社の傾向として多いのが、その店の店主、または会社組織の場合は経営陣が、呉服業界に従事した経験が無い点だと思います。
それこそ数年前の「はれのひ」にしても今回の件にしても、いわゆる私共のような呉服屋に従事したことがないなど、呉服業界に携わっていない方が運営するお店は、もちろん真面目に営業されているお店も多くありますが、そうではないところも一定数いるようなので注意が必要です。
早いタイミングでしつこく全額前入金を迫ってくる
これはわかりやすいと思います。
私共呉服屋では、オーダーを頂いてから納品まで一定の時間がかかりますし、お客様の採寸を承る（レンタルの場合は日時のご指定に対する対価）ため、着手金や手付金としてお見積金額の半額を頂戴することがあります。
ですが、残額の部分は、お客様のご要望等がなければ、納品のタイミングでご精算いいただくことがほとんどです。
早いタイミングでしつこく全額前入金を迫ってくる場合は、お店の資金繰りが相当ひっ迫している可能性があるので、キャンセルを検討した方が良いかと思います。
営業年数が長いか否か
これもわかりやすい指標になります。
長く同じ場所で営業しているということは、必ずそれを維持できるだけのお得意先様がいらっしゃるということです。
特に呉服屋さんは、ご注文から採寸等の打ち合わせ、お仕立て、納品と、一つの着物が出来るまでお客様と長くお付き合いをすることになります。
（レンタルの場合は、サイズ等のヒアリングと衣装合わせ、納品）
お客様との長いお付き合いの中で、信頼や一定以上の満足度が生まれないと、なかなか行きつけのお店としての太鼓判を頂けません。
また、納品のタイミングで集金を完了させるため、それまでにかかった経費についてお店のほうで長期間の立替えが生じているため、お店や会社に体力がないと中々安定した営業を続けることが出来ません。
以上、細かく説明すると色々と書きたいことはありますが、簡単にまとめると、上記の3点が複数当てはまる場合は、お付き合いをするお店か否かは十分に注意して決められた方がよろしいかと思います。
もちろん、私共のような老舗の呉服屋さんに問題がないわけではありません。
きちんとした情報を発信する力がなく、業界の敷居が高いようなイメージを定着させてしまったことは十分に反省し、真摯に改善する努力をしなければならないことは言うまでもありません。
次回は、このようなトラブルが起きないために今後業界としてどのような取り組みが必要になるか、そして今回どうして私がこの件についてここまで憤っているのか、また私共甲州屋として今後取り組みたいことなどを踏まえて総括したいと思います。
ということで、続きは次週とさせていただきますので、よろしくお願いいたします！
なお、当店では、お客様お一組お一組にごゆっくりお買い物を楽しんでいただくため、ご来店の際はご予約されることを推奨させていただいております。
ご予約はお電話またはメールにて承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください。
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