Blog『新宿通り・若旦那通信』

“新宿通りの若旦那”こと、新宿・甲州屋呉服店の志村郷親が、「着物」や「和文化」、日々の仕事のことなどについて語ります。

【若旦那奮闘記⑦】新サービス開発に向けて<その3>

こんにちは!
“新宿通りの若旦那”こと、
甲州屋の志村郷親です。

先週のブログで「緊急事態宣言」が発令されたことに触れましたが、先週末、7都府県に対して発令されていた「緊急事態宣言」が全国に拡大されました。

と同時に、7都府県に加えて、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の6道府県についても同等の蔓延が確認されているとして、この13都道県を「特定警戒都道府県」と指定したようです。

発令から2週間が経とうとしている現在、感染者数が減少する日がチラホラ出始めてはいるものの、依然として拡大傾向には変わりありません。

当店といたしましても、当面の間(緊急事態宣言収束まで)は休業を継続する予定です。

引き続き、メールでのお問い合わせにはご対応しておりますので、着物のことについてご相談したいことなどありましたら、何なりとお問い合わせいただければと思います。

>お問い合わせ

 

さて、今週も【若旦那奮闘記】の続きです。

前回は、会社において経営的視点がおろそかになりがちだったので、私がそれを補う役割を担うことを決意し、その過程で色々と会社の数字を分析していった結果、肌感覚ではなく、客観的なデータを踏まえながら、現状お店・会社に必要なこと、やるべきことを提案していくようになった、というところまでお話をさせていただきました。

私がまず着目したのは、「お得意様の家族継承問題」についてでした。

老舗呉服屋の商売のメカニズムには、大きな問題点として、「お得意様の家族継承問題」があるんです。

どういうことかと言いますと…

あるお得意様がいらっしゃるとします。

すると、そのお得意様のお嬢様、またお孫様と、家族内で継承される形でお客様が代替わりしていくんですね。

つまり、お得意様、そのお嬢様、お孫様というように、ご家族でお得意様になって頂くことで顧客創造していく、というのが本来の老舗呉服屋の商売のメカニズムでした。

もちろん現在でも、そのように家族ぐるみでお付き合いをさせていただいているお客様が甲州屋には数多くいらっしゃいます。

ところが、昔は当たり前だった「ご婚礼支度」、つまりはお嬢様、お孫様が将来ご結婚されるときにお持ちになる着物を中学生・高校生の頃からお作りになる習慣が、現在はほぼなくなってしまいました。
(この「ご婚礼支度」が家族継承のきっかけの一つとなります。)

また、核家族化が進み、お嬢様、お孫様と昔のように密にコミュニケーションを取るような環境ではなくなってきています。

その他にも、成人式の振袖がレンタル主流となったり、消費行動の多様化が進んだりして、年々少しずつ会社の数字に影響が現れるようになってきたんですね。

これからは老舗呉服屋も新しい顧客創造の仕組みを創っていかないと将来立ち行かなくなる、という危機意識を持たないといけない状況になってきたわけです。

このように大きな問題提起として環境の変化を上げつつ、現状お店・会社に必要なこと、やるべきことを提案していくようになりました。

長くなりそうなので、次週にまた続きを書かせていただきますね。

次回もお付き合いのほどよろしくお願いします!

 

追伸

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