Blog『新宿通り・若旦那通信』

“新宿通りの若旦那”こと、新宿・甲州屋呉服店の志村郷親が、「着物」や「和文化」、日々の仕事のことなどについて語ります。

新宿・甲州屋の創業期の運命的で不思議なエピソードとは?

こんにちは!
“新宿通りの若旦那”こと、
甲州屋の志村郷親です。

9月に入ってまだそんなに日が経っておりませんが、最近の暑い日はどことなくカラッとしていて、嫌な湿気を帯びた暑さではなくなりましたね!

気温も30℃ほどで、かなり過ごしやすくなってきたように思います。

これなら日中ずっと外で過ごしても熱中症になりにくいかと思いますので、お天気の良い日はお出かけ日和となりそうです。

さて、先週は、私共甲州屋にとって9月は創業月で、今年で創業から99回目を迎えることになったというお話をさせていただきました。

久々にお店の歴史に触れるお話をさせていただいたなかで、「創業時にロマンティックなエピソードがありまして」とご紹介して先週は終わったと思います。

私も最初、そのロマンティックなエピソードを聞いたときは本当にビックリしました!

今回は続きのお話をさせていただきます。

私の家は女系家族で、初代、二代目と婿取りをしております。

三代目であります今の社長が、初めて跡取りとして産まれたわけです。

創業者は私の曾お婆様になります。

先週お話しした通り、今から99年前、「関東大震災」の直後に古着屋さんとして創業したのが甲州屋の始まりとされておりますが、実は、震災が有る無しにかかわらず、お店を始めることは決まっていたそうで、準備は進んでいたそうです。

その際、私の曾お爺様との縁談があったそうなのです。

ところが、曾お爺様もお店をこれから始めるとのことで準備していたらしく、曾お婆様はご自身のお店のことがあるので縁談は断られたそうなのですね。

この時、「この先地震か何かで店が潰れて無くなったら一緒になりましょう」と言って断られたそうなのです。

その後、本当に「関東大震災」が起こってしまって、曾お爺様のお店は地震の被害にあい、お店も商品も全て無くなってしまって途方に暮れておられたそうです。

そんなとき、曾お婆様が偶然出先で曾お爺様と再会し、様子がおかしかったので事情を聴くと、「お店がダメになってしまった」と言うので、「そういうことならうちにいらっしゃい」と声を掛けて、晴れて結婚されたのだそうです。

このエピソードは、先代のお婆様から聞いたお話です。

「関東大震災」によって多くの犠牲者が出たことは大変痛ましいことですが、そういった動乱の中で、新たなご縁というのが生まれるものなんだな、と何だかとても不思議な気持ちになりました。

そういった不思議なご縁を紡いで、私共甲州屋は今年で99回目の9月を迎えました。

これからも色々と世の中の遷り変わりがあると思いますが、今までとお変わりなくご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

最後に営業時間等についてのお知らせです。

現在、東京都には「まん延防止等重点措置」等の自粛要請等はございません。

それに伴い、私共甲州屋の営業時間も10:00~19:00と通常営業に戻させていただいております。

なお、引き続き、密回避のため、ご来店の際はご予約されることを推奨させていただいております。

ご予約はお電話またはメールにて承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

◆お電話
03-3341-3043
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 日曜日・祝日

ご予約フォーム

また、状況の変化や行政等の方針の変化により営業時間等を変更することがありましたら都度お伝えしていきます。

次回もまたよろしくお願いします!

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