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浴衣の着付け、実はそんなに難しくない?!自分で浴衣を着る方法を新宿の老舗呉服店の女将が解説

浴衣の着付けは、洋服を着るのとは異なり、特有の技術と手順が必要です。

ですが、技術と手順さえ覚えてしまえば、自分で浴衣を着ることはそんなに難しいことではありません。

志村明美
志村明美

ということで、初めまして。

大正12年創業、新宿・甲州屋呉服店の女将。

“新宿通りのきものコンシェルジュ” こと、 志村 明美と申します。

> 詳しいプロフィールはこちら

このページでは、自分で浴衣を着たい人に向けて、着付けの基本的な方法をステップごとに分かりやすく解説しています。

ステップ1
準備


まず、浴衣セット一式を準備します。

<基本セット>

  • 浴衣
  • 半巾帯(はんはばおび)
  • 下駄(げた)

<下着類>

  • 浴衣下襦袢(ゆかたしたじゅばん)
  • 帯板(おびいた)
  • 腰紐3本

また、自分の姿を確認するために、鏡の前で着付けをした方がよいでしょう。

ステップ2
下着の着用


始めに、下着類であります浴衣下襦袢(ゆかたしたじゅばん)を着用します。

これは、文字通り浴衣の下に着るもので、浴衣が汚れるのを防いだり、浴衣から中が透けないようにしたりする働きがあります。

浴衣下襦袢は、着物や浴衣のように、体に巻き付けて着用するタイプの物が多いです。

ご用意がなければ、ちょっと暑いかもしれませんが、着物用の肌着(はだぎ)と裾除(すそよけ)でも構いません。

着物用の肌着(はだぎ)の場合は、留めておく紐のようなものも付いていない場合がほとんどですが、浴衣下襦袢の場合は、着物用でいうところの裾除(すそよけ)とセットのワンピース型の下着になっているため、留めておくための紐が付いているケースがほとんどになります。

もし、浴衣下に留めておくための紐がついていない場合は、腰紐やマジックベルトなどで留めた方が着付けがしやすいです。

ステップ3
浴衣の着用


次に、浴衣を広げて、背中心を背中の真ん中に合わせてから左前が上になるように重ねて身体に巻き付けます。

浴衣も着物と同様に、お端折り(おはしょり)という腰のあたりで織り込みを作って、ご自身の身長に合わせて丈の長さを調整する必要があります。

その際に、腰紐等の留め具が2本必要になります。

長さを合わせた段階で1本目の腰紐等を使って腰の上あたりで巻きつけて留めます。

その後、長さがずれないようにしながら、お端折りを奇麗に調えて、その上から2本目の腰紐等を巻きつけて、お端折りが崩れないように固定します。

浴衣の衿(えり)を調整して、シワやヨレが無いようにして奇麗に整えてください。

ステップ4
帯の結び方(ここがポイント!)

※ページの最後に動画があります。

帯の結び方ですが、今回は浴衣では代表的な半巾帯を使って呉服屋さんの浴衣らしさと簡単さから割り角出しの結び方を解説します。

お端折りを作った数センチ上ぐらいの場所を基準にしてください。


ここからいよいよ帯を巻いていきます。

半巾帯の場合、帯の端を50〜60センチほど余らせて、余らせた部分を上にして、結び目をつくるもう一方側を下にして反時計周りに巻いて行きます。


この際、半巾帯ではあまりないかもしれませんが、ポイント柄の帯の場合は、前の柄が前側の中心になるように合わせる形で帯の端の長さを調整しながら巻いて行きます。

ひと巻きからふた巻きしたら、余らせて上にしていた部分を結びやすいように結び目になる部分を半分に折りながら、体の前面(画面上は背面のままですが…)で半分にした細い部分を太い部分を下にして交差させ、交差させた空間に下から細い余らせた側の帯を上に通し、しっかり結びます。


上に通した折っていない側の結び目を奇麗に整えて、巻いてきた太い部分の帯も縦に半分に折り、リボン結びの要領で両方輪を作り、適度なリボンの横幅に整えながら結び調整します。


 

ここまでできればあと一息です。

リボンを結んだ輪ではない垂れの部分を長さを整えて下から上へ巻き上げるようにして、先程のリボンの結び目の中の輪に上から下へ通します。


返したリボンの垂れを上から下へ通したら、先端の垂れがまた下へ来るので、垂れた先端を長さと端を整えて返して結び目を巻き上げている部分も横幅を整えて調整します。


最後に、浴衣の上前が崩れないように、必ず「右回り」で帯を回して前後を逆転させます。(画像は背面のままです。)


以上が、基本的な浴衣の着付け方法になります。

普段から浴衣を着慣れていないと、着付けは、一見難しそうで、特別な技術が必要とのイメージを持たれる方が多いかもしれません。

ですが、何度か試して慣れてしまえば、そこまで難しいものでもありません。

とはいえ、浴衣の種類やシチュエーションによって、着付け方法が異なることもあります。

もしわからないことがあれば、一度、お近くの呉服屋さんに着付けの指導を受けてみることをお勧めします。

志村明美
志村明美

もちろん、当店甲州屋呉服店でも本格浴衣・着物の着付け、指導を承っています。

ぜひ、お気軽にご利用くださいね。

あなたが快適な浴衣生活をお送りできることを心から願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

浴衣の着付け動画

「ステップ4」の動画になります。
ご参考になさってみてください。

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【新宿・甲州屋呉服店の詳細はこちら】

 

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